星景写真用カメラとしてのLUMIX S5II

長いこと放置してたはてなブログ、趣味のカメラ関係の備忘録を書き留めていくことにします。

まずは星景写真用カメラとしてのLUMIX S5IIの使い勝手についてのメモです。

はじめに

星空と風景を一緒に収める写真、いわゆる星景写真と呼ばれる写真を撮るのが趣味です。

昨年、長年使っていたキヤノン一眼レフカメラ5D Mark IVからLUMIX S5II(S5M2)へ乗り替えました。総合的な使い勝手や性能にはとても満足しており、お気に入りのカメラになっています。

ただ、なんでこんな仕様なの…というところもあります。

よくなった点、不満な点について書き留めておきます。

(不満な点については、将来改善されるといいな・・・)

良い点

  • ライブビューブースト機能が優秀
    • ほぼ完成写真と見間違うような画像がモニターに表示されてびっくり。構図を確認するのが非常に楽になりました。
    • 5D4では夜の撮影ではモニタはほぼ真っ暗。何度も試し撮りを繰り返しながら構図を確認していました。
  •  ボタンのカスタマイズの自由度が高い
    • ボタンのカスタマイズの自由度が高く、十字キーやモニタ内のメニューボタンさえも機能を自由に割り当てられる。
    • 暗闇の中でカメラを操作することが必要な星景撮影にとって、ボタン一つでいろんな機能を呼び出せるのがとても便利。
  • 星へのピント合わせが非常に楽
    • モニターで星が確認できるうえに、最大20倍の拡大機能によりピント合わせがとても楽になりました。
    • 5D4では夜の撮影ではモニターはほぼ真っ暗。星を探すだけでも一苦労、ピント合わせするのも慣れるまではとても大変でした。
  • 画質を落とさずに電子シャッターが利用可能。
    • 電子シャッターでもメカシャッターと同じくRAW14bit記録が可能。
    • シャッター幕の寿命のストレスから解放
    • スローシャッターしか使わない夜の撮影ではメカシャッターを使うメリットは全くない。
  • 高感度性能の良さ
    • よく使うISO5000くらいの設定では、撮って出しの写真は5D4と比べても 画質はあまり差はない。
    • シャドウをぐっと持ち上げたりするとた5D4ではたくさんのノイズが浮き出てくるが、S5M2ではノイズがずっと少ない。
    • 今まではノイズを減らすために、複数枚撮影しておいてコンポジットしてノイズを減らすことが多かったが、S5M2では一枚撮りで済むシーンが多くなった。
  • フォーカスリングロック機能が便利。
    • ピントリングをテープで固定する必要がなくなった。
  • シャッタスピードの上限が60秒まで設定できる。
    • 5D4の時は、赤道儀を使って30秒以上の露出をする場合には、バルブに切り替える必要があったが、60秒までであればバルブ不要になった。
  • Mモードのままバルブが使える。
    • 5D4の時は、Mモードとバルブは別の撮影モードの扱いだったので、バルブを使うにはダイヤルで切り替える必要があった。
  • モバイルバッテリーでPD給電しながらの撮影が可能。
    • タイムラプス撮影など長時間連続撮影するときに、バッテリー切れの心配がなくなった。
  •  SIGMAの優秀な星景向けレンズが使える
    • キヤノンからパナソニックに乗り替えた一番の理由がこれ。
    • ボディと一緒に星景の神レンズと言われている20mm F1.4 DG DNを購入しましたが、画質、使い勝手ともにとても満足してます。

不満な点

  • カメラとレンズをMFモードにしていても、オートフォーカスが利いてしまう。
    • 星景撮影では、通常は一度ピントを合わせた後はよほど条件が変わらない限りはピントを固定したまま撮影します。
    • S5M2ではなぜかMFモードでもAF-ONボタンを押してしまうと、AFが働いてしまい、せっかく合わせたピントがずれてしまいます。これはフォーカスリングロック機能をONにしても、ピントリングをテープで固定していても同じです。
    • 撮影中にうっかりAF-ONボタンに触ったことに気が付かず、ピントがずれたまま撮影を続けてしまうという苦い経験をしてしまいました。
    • 結局AF-ONボタンを無効化することで対応していますが、それでもモニター上のAFアイコンをクリックするとAFが働いてしまうため、いまだ根本解決できていません。
  • 再生ボタン押してから撮影画像が表示されるまで遅い。
    • ボタンを押してから、撮影画像が表示されるまでにワンテンポかかる。(体感的には1秒くらい)
    • 夜の撮影で、撮影画像の露出を確認するために再生ボタンを使う頻度が高く、非常にストレス。
    • 最初は遅いSDカードを使っているのが原因だと思い、UHS-II V90の高速なカードを購入してみたが、解決せず。
    • メーカーに問い合わせた結果、カメラの仕様が原因だということがわかり、不十分ではありますが、回避方法も見つかりました。(後日、記事に書こうと思っています。)
  • 連写するとRAWの記録が12bitになってしまう。
    • 今までは同じ構図でのカットを何枚も撮る場合、連写モードにしたうえでレリーズのボタンを押し込み、連写で撮影していました。
    • S5M2では連写で撮影すると、シャッター方式や速度にかかわらず12bitの記録となってしまい、画質が落ちてしまう。
    • 夜の撮影では、レタッチでシャドウを大きく持ち上げることも多く、bit数が落ちるのは困る。
    • 代替案として、インターバル撮影機能で待ち時間なしとして設定することにより、bit数を落とさずに連写と同じことができることが分かった。ただし、頻繁に操作する場合は、ダイヤル操作やボタン操作が必要なので、やや面倒に感じる。
  • バルブ機能が貧弱。
    • バルブタイマーの機能がないうえに、純正のシャッターリモコンにはタイマー機能がないので、自分で時間をカウントしてシャッター操作をしなければならない。
    • 自分は中華製のタイマー付きリモコンを購入して使っているが、品質が悪く半年使っただけで接触不良になってしまった。
    • バルブの時間が電子シャッターで最大60秒、メカシャッターでも最大30分までしかできない。30分以上の長時間のバルブ撮影をすることはほとんどないが、できるに越したことはない。
  • バリアングルとL型プレートが干渉する。
    • 一般的なL型プレートだと干渉するため、モニタが横に開けず使いにくい。
    • 横に開けるように切り欠きの入ったL型プレートを使っているが、縦構図にしたときに強度に不安がある。
  • 比較明合成で星の光跡を合成すると星の色がむらになる。
    • 画像エンジンのノイズリダクションの影響による偽色が発生しているのか?
    • ファームウェアのVer3.0で改善されたとのことだが、完全には解決されていない感じがする。(もうちょっと撮影して検証してみる予定)

こんなところです。

上記については個人的な感想ですのでご了承ください。